PET検査では一度の検査で、ほぼ全身をみることができます。
薬剤を注射して約1時間安静にした後、カメラの下で30分ほど横になって写真を撮るだけです。
全身を一度に撮影しますので、転移や再発の発見に有用です。
薬剤の集まり具合で組織の活動や、良性・悪性の識別をすることができます。
脳、咽頭口蓋、心臓、肝臓、腎臓、尿管、膀胱などでは、正常であってもFDGの集積が認められます。
PET検査では「がん細胞は正常の細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込む」という性質を利用して、 ブドウ糖にフッ素-18[18F]というごく微量の放射線物質(放射線同位元素)をくっつけた薬剤 (以下、FDG)を体内に注射します。すると、がん細胞は正常な細胞より多くのFDGを取り込みます。 そこから放出される微量の放射線をPETカメラでとらえて、がん細胞の位置や大きさや進行の度合いを調べます。
PET-CTとは、PET(Positron Emission Tomography:陽電子断層撮影法)と、 CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影法)を融合させた画像を同時に得る最先端の検査です。
PETは組織やがんの活動状態(良性か悪性か、再発かどうか)などの情報を得るのに適しています。
CTは組織やがんの細かな形態(がんの形や大きさ、どの臓器のどの部分に存在するかなど)の情報を得るのに適しています。
PET-CT装置とは、PETとCTが一体型となった装置で、一度の撮影で全身のPET画像とCT画像を得ることができます。 PETだけの画像に比べ、病変の位置とその範囲がより正確に判別できます。また、CT画像の異常部位についての質的評価ができ、診断能が向上します。
直腸がん 肝転移
右乳がん 腋窩リンパ節転移 内胸リンパ節転移
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