放射線治療装置

当院では放射線照射装置(PRIMUS:シーメンス・東芝製)とCTが治療室に設置され、治療用寝台を共有するFOCULunitが導入されています。このCTは適切な照射部位と方向を決めるための治療計画時に用いるだけでなく、定期的な位置照合などにも用いています。

治療計画と当院の特徴

Xio 治療計画はXioでほぼ全例で3DCRT(三次元原体照射)での照射計画を作成しています。 治療計画装置もごく一般的な放射線治療施設で用いられているタイプですが、強い放射線は病変部に集中させ、可能な限り健常部への影響が少なくなるように、さらに低線量被爆が問題となる臓器には可能な限り直接放射線が通過しないよう配慮する事で、世界の第一線の施設に負けない治療計画が可能です。

三次元原体照射の一つの方法としてのCFIMRT

照射画面画像 現在、世界的には高度な放射線治療手段として強度変調放射線治療(IMRT)が普及して来ています。日本でも施行施設が増えてきましたが、制度管理が従来以上に重要とされるということもあり、どの症例にも適応できるものではありません。そこで従来からの手法を組み合わせる事で同等以上の線量分布を通常治療として実現させようと考案されたものがCFIMRT(Cutting Field IMRT)です(1)。どうも複雑な形状の放射線治療はIMRTでしか実現出来ないような誤解が専門家のなかにもあるようですが、たとえば放射線で数字やアルファベット、漢字などの形を立体的に照射する事だって可能です。

問題は、どの疾患、病態でどういう範囲を治療し、正常組織の温存を図るかであって、まず高度な放射線治療ありきというのは本末転倒だと私は考えています。