DPCデータによる病院指標

 DPCデータとは、入院患者の臨床情報や診療行為について、全国で標準化された情報です。
DPC制度が導入された当初は、各病院でデータが正確に作成されているか検証するために提出が義務化されたものでしたが、データの価値や有用性が認められ、広く病院の指標として利用されています。

 DPC制度(DPC/PDPS)とは、「Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment System」の略で、厚生労働省が定める診断群分類(DPC)を使った定額払い制度のことです。病名と診療内容等の組み合わせにより、1日当たりの定額医療費を基本として計算します。
尚、入院症例のみが集計対象であり、外来症例は含まれません。また、集計の結果が10未満の場合は「-(ハイフン)」で表示しています。

病院指標(臨床指標)

 医療の質を具体的な数値として示し、客観的に評価することを可能としたものです。 これにより、医療の過程や結果のなかに潜在している課題や改善点を見つけ出し、医療の質向上に役立てることを目的としています。

更新履歴

2024/9/30 2023年度 病院指標「第1版」を公開
2023/9/30 2022年度 病院指標「第1版」を公開
2022/9/30 2021年度 病院指標「第1版」を公開
2021/9/30 2020年度 病院指標「第1版」を公開
2020/9/30 2019年度 病院指標「第1版」を公開
2019/9/30 2018年度 病院指標「第1版」を公開
2018/9/29 2017年度 病院指標「第1版」を公開
2017/9/30 2016年度 病院指標「第1版」を公開


 

2023年度 東大和病院 病院指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

1.年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 38 57 74 219 437 631 1339 1566 556
◆ 集計方法と定義
2023年4月~2024年3月の期間、保険(公費、生活保護を含む)を使用した一般病棟の年齢階級別(10才刻み)の患者数。
◆ 解説
年間の退院患者数は、昨年に比べて392人増加の4,923人。年齢構成では、70~79歳の患者さまが1,339人、80~89歳の患者さまが1,566人となり、90歳以上の患者さまを含めた割合で全体の70.3%を占めました。次いで60~69歳の患者さまが631人で続いており、例年と変わらず全体として入院患者さまの高齢化が進んでいます。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 124 23.26 20.60 29.84 85.06
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 36 19.86 18.65 16.67 80.86
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 23 13.17 13.59 21.74 77.91
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病ありA-DROP スコア2 18 22.56 18.22 22.22 85.39
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし 16 20.50 22.55 18.75 77.50
◆解説
今年度の入院患者数は466件と、昨年度の387件と比べて大幅に増加しました。平均在院日数は13.2日で、昨年度から3.5日、一昨年度から9.7日短縮し合理的で効率的な医療の提供を行いました。気管支鏡検査は60件施行し、73例の新規肺がん患者に対し265件の化学療法を施行しました。紹介患者数は490件と昨年度の1.2倍となりました。当科が認知され、近隣の先生方の信頼が広がった結果と考えています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 125 4.43 4.57 0.00 69.18
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 125 20.33 17.38 8.00 85.92
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 120 4.55 4.26 0.00 72.78
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 87 11.39 11.54 1.15 67.67
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 70 2.64 3.05 0.00 71.39
◆解説
今年度は常勤医6名体制で診療を開始しました。他院より研修の先生がカテーテルの研修に来てくれましたので、これまでで最も診療体制の充実を図ることができました。カテーテルアブレーションは大きな合併症はなく症例数も増加しており、植込み型除細動器、心臓再同期療法も増えております。また、後期研修医の受け入れを行い常勤医師最大10名となりました。ご紹介患者さまは断らない方針を継続しています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 59 6.75 7.58 1.69 73.85
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 50 3.14 2.61 0.00 72.78
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 49 8.88 8.75 0.00 77.86
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 32 7.75 8.55 0.00 73.63
060035xx04xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 22 5.55 6.45 0.00 71.45
◆解説
種々の内視鏡検査、治療を行っていますが総数は401件で前年と比べてやや増加しました。緊急検査、治療に積極的に対応しています。
消化器がんに対する化学療法は、外来化学療法センター596件、入院治療30件で、入院治療が増加しました。

消化器外科・外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 62 6.40 6.87 0.00 61.03
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 62 4.16 4.55 0.00 70.27
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 46 8.04 8.95 0.00 69.98
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 39 15.03 15.12 2.56 74.41
060210xx9700xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 26 15.15 13.96 0.00 77.54
◆解説
384件の手術を行いました。胃がん大腸がんの切除手術が増加しました。術後合併症はほとんどなく安定しています。肝胆膵の悪性腫瘍に対する手術件数はほぼ同様でした。急性腹症に対する緊急手術は115件(30%)でやや増加しました。鏡視下手術は263件(手術総数の68%)でした。年度半ばの9月に手術支援ロボットを導入し、ロボット支援手術を開始すべく準備を始めました。

糖尿病・内分泌内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 68 16.68 13.99 2.94 72.49
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし 34 9.00 10.66 0.00 64.15
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 18.48 13.15 7.41 67.19
10008xxxxxx1xx その他の糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり - - 19.00 - -
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)手術・処置等21あり - - 13.31 - -
◆解説
今年度は、コロナ禍の影響もほぼなくなり、患者数も堅調に増加しました。
外来における糖尿病セミナーなどは依然休止中ですが、クッキング実習やウォークラリーなどはすでに再開しており、患者活動も本格始動しました。

脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 10.00 7.20 12.90 65.39
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 21 3.29 4.73 0.00 69.38
01021xxxxx0xxx 認知症 手術・処置等1なし 18 21.83 16.84 22.22 84.17
010110xxxxx4xx 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり - - 16.97 - -
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 18.24 - -
◆解説
今年度は常勤医1名、非常勤医1名で診療に取り組みました。東大和病院附属セントラルクリニックで、週6日の外来診療及び東大和病院での週3日のもの忘れ外来を行いました。認知症診療に対しては、東京都から地域連携型認知症疾患医療センターの認定を受けており、外来・入院治療の充実、院内研修、地域連携、市役所との協力を継続しました。2024年より早期アルツハイマー病に対するレカネマブ投与を実施しています。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 15 12.80 10.42 13.33 79.07
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 21.53 - -
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 7.57 - -
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。)単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 21.38 - -
050161xx97x1xx 大動脈解離 その他の手術あり 手術・処置等21あり - - 28.09 - -
◆解説
心臓血管外科は、循環器科と連携協力し、心臓血管センターの両翼を担い診療を行っています。心臓血管外科専門認定機構認定修練施設(基幹施設)に認定されており、インフォームド・コンセントに基づく医療を最重要課題として実践し、患者さまにとって最良の治療を最新の技術で提供できるように努力しております。2021年度よりMICSを導入、推進しています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 150 30.10 25.50 56.00 83.63
070370xx01xxxx 脊椎骨粗鬆症 経皮的椎体形成術 59 21.68 19.52 30.51 83.56
070370xx99xxxx 脊椎骨粗鬆症 手術なし 53 31.02 21.46 47.17 84.70
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 34 5.15 4.76 2.94 53.47
070343xx02x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)腰部骨盤、不安定椎 内視鏡下椎弓切除術等 手術・処置等2なし 22 11.77 11.53 4.55 73.36
◆解説
星、工藤、山岸、そして杏林大学からは川野が1年任期で着任、防衛医科大学校からの研修医1名の5人体制で診療を行いました。5類に変更となりましたが、with コロナの診療体制に大きな変化はなく、可能な限り平常診療と救急医療に取り組んでまいりました。外来では、外傷(骨折など)、脊椎疾患、手外科疾患の3本柱を中心に治療を行っており、骨折リエゾンサービスによる二次骨折予防に努めました。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 105 15.77 15.70 35.24 72.59
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 58 20.48 19.09 67.24 69.19
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 46 18.37 15.57 34.78 74.50
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 41 13.76 9.88 9.76 76.00
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 38 9.82 8.38 5.26 77.11
◆解説
2023年度より埼玉医科大学総合医療センターの連携施設となりました。脳神経外科の常勤医師は3名ですが、非常勤医師の力を借り、積極的に診療しております。今年度の手術件数総数は92件ですが、前年度よりも大がかりな手術が増加しています。これまでカテーテル手術は非常勤医師にすべて依頼しておりましたが、今年度からはすべて常勤医師で対応可能となり大きな変化と言えます。

乳腺外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 手術・処置等1なし 36 9.94 9.88 0.00 65.00
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 25 6.68 5.64 0.00 65.80
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし - - 9.69 - -
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり - - 4.00 - -
090010xx011xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 手術・処置等1あり - - 15.21 - -
◆解説
外来を中心として東大和市乳がん検診、乳がん検診・人間ドックの2次精査、有症状の患者さまの診察を行っており、視触診、マンモグラフィ、乳腺超音波検査を行っております。さらなる精査が必要な時は細胞診や組織診生検も積極的に行っており、乳がんの早期発見・早期治療を目標にしております。乳房温存手術後の放射線治療に関しては、武蔵村山病院放射線科と協力して行っております。今後もさらに症例数を増やし、地域医療に貢献してまいります。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 34 7.88 9.89 0.00 72.94
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 6.06 9.54 0.00 39.63
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 7.50 9.17 0.00 61.33
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 26.09 28.25 18.18 77.73
160450xx99x10x 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術・処置等2あり 定義副傷病なし - - 10.81 - -
◆解説
呼吸器外科は立ち上げ2年目で、医師2名の体制で行ってきました。皆さまのご協力により、当院は2023年12月に日本呼吸器内視鏡学会の気管支鏡専門医制度関連認定施設に認定されました。呼吸器疾患医療のさらなる向上と若手育成に努めていく所存です。当院に入職時に開発した吸引管が製品化され、低侵襲性と手術時間の短縮が得られたことは、高齢の方々の最適な治療に貢献できたと考えています。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 16 - - 11 14 - 1 8
大腸癌 27 24 13 31 48 - 1 8
乳癌 32 18 - - - - 1 8
肺癌 18 - 12 50 - - 1 8
肝癌 - - - - - 11 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
    ◆ 集計方法と定義
  • 集計期間中に退院した患者さまが対象で、実患者数を集計しています。期間内に同じ患者さまが同じがんで入退院を繰り返しても1件と数えます。
  • 「初発」の病期分類は、UICC病期分類に基づいたものです。
  • 集計期間中に「初発」として集計されたものは、「再発」には集計しません。
  • 病期分類が確定される前に亡くなられた場合等は、病期分類は「不明」となります。
  • 医療資源を最も投入した傷病名が疑い病名だったものは集計対象から除外しています。
  • ◆ 解説
    5大癌に対して当院では、手術、化学療法、放射線治療、緩和医療を組み合わせて、集学的医療を行っています。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 58 14.45 79.29
重症 18 32.44 85.00
超重症 - - -
不明 - - -
    ◆ 集計方法と定義
  • 市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を指します。
  • 重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)により分類しています。
  • ◆ 解説
  • 当院は、中等症、重症の患者さまが多い傾向となっています。
  • 重症度が高いほど平均在院日数が長くなり、平均年齢も高い傾向となっています。

5.脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 350 20.4 77.8 40.3
その他 10 16.7 78.0 0.8
    ◆ 集計方法と定義
  • 脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示します。
  • 医療資源を最も投入した傷病のICD10がI63$である症例を集計する。
  • 発症日から「3日以内」「その他」に分けた数値を記載する。
  • ◆ 解説
    今年度は脳梗塞(3日以内)が350症例。昨年度と同様に数多くの脳梗塞症例を受け入れています。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 91 1.09 2.36 0.00 70.11
K616 四肢の血管拡張・血栓除去術 83 2.05 8.13 6.02 78.89
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 76 1.62 2.82 0.00 72.26
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 51 0.31 11.57 0.00 69.33
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 46 2.00 11.54 15.22 82.54
◆解説
コメディカルスタッフの積極的な協力もあり、大きな問題なく診療できました。COVID-19の影響で患者数は減少していますが、大きな問題なく1年を過ごすことができました。1位は経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの)の91人でした。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 67 1.79 1.63 0.00 72.09
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 65 2.12 9.25 1.54 76.68
K654 内視鏡的消化管止血術 30 1.73 10.43 10.00 80.40
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 27 1.00 3.70 0.00 70.56
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 26 2.31 8.35 0.00 74.69
◆解説
本年も内視鏡下で数多くのポリープ切除等を実施しました。

消化器外科・外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 64 1.05 4.58 0.00 60.89
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 54 1.02 2.07 0.00 69.39
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 41 3.32 11.34 2.44 73.32
K735-4 下部消化管ステント留置術 25 1.48 11.44 4.00 78.64
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 24 0.58 4.08 0.00 43.42
◆解説
384件の手術を行いました。胃がん大腸がんの切除手術が増加しました。術後合併症はほとんどなく安定しています。肝胆膵の悪性腫瘍に対する手術件数はほぼ同様でした。急性腹症に対する緊急手術は115件(30%)でやや増加しました。鏡視下手術は263件(手術総数の68%)でした。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 12 2.08 3.83 8.33 79.92
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) 10 4.60 14.50 0.00 70.40
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 10 2.70 8.50 10.00 68.50
K5551 弁置換術(1弁のもの) - - - - -
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上のもの) - - - - -
◆解説
本年度は新型コロナウイルス感染症への対策をしながら上記症例数を実施しました。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕) 132 2.32 25.40 50.00 80.01
K142-4 経皮的椎体形成術 68 6.12 14.63 32.35 83.34
K0462 骨折観血的手術(前腕) 52 1.98 10.19 3.85 58.13
K0811 人工骨頭挿入術(股) 46 2.00 27.22 54.35 84.24
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)(後方椎体固定) 25 4.48 17.32 28.00 76.12
◆解説
昨年同様、骨折に対する観血手術、脊椎疾患、手外科疾患を中心に手術を行いました。年間手術件数は774件(昨年756件)でした。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 1.61 14.58 9.68 77.68
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 14 7.93 5.64 0.00 76.43
K6092 動脈血栓内膜摘出術 内頸動脈 - - - - -
K1781 脳血管内手術 1箇所 - - - - -
K1782 脳血管内手術 2箇所以上 - - - - -
◆解説
本年度は新型コロナウイルス感染症への対策をしながら上記症例数を実施しました。

乳腺外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 25 1.00 4.68 0.00 65.80
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 23 1.04 7.22 0.00 68.65
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) - - - - -
K4769 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴うもの)) - - - - -
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) - - - - -
◆解説
今年度は77件の手術を実施しました。主な内訳としては、乳がん手術67件、乳腺良性疾患手術4件、甲状腺良性手術1件、その他リンパ節生検など3件でした。乳房温存手術は32件で乳房温存率48%でした。乳頭乳輪温存乳房切除術を5件、乳房再建を2件行いました。
外来での吸引式組織生検は120件でした。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) 18 3.39 2.33 0.00 46.67
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 14 1.29 4.29 0.00 74.79
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 10 1.50 4.70 0.00 69.80
K5133 胸腔鏡下肺切除術(区域切除) - - - - -
K496-2 胸腔鏡下醸膿胸膜又は胸膜胼胝切除術 - - - - -
◆解説
昨年2月に導入した胸腔鏡システムにより、鮮明な画像と良質な蛍光イメージが得られ、肺区域切除のみならず、楔状切除にも応用し威力を発揮しています。手術総数は97件と未だ少なめですが、昨年度に比し10%増加しました。肺悪性腫瘍手術は35件で、うち31件(89%)を胸腔鏡下に実施可能でした。膿胸の症例が今年度は多く、症例ごとに、多様性に応じた治療を提供しました。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率) ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる 12 0.24
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 15 0.30
異なる - -
    ◆ 集計方法と定義
  • 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなり得ないが、改善すべきものとして定義される感染症および合併症の発生率を示しました。
  • 医療資源を最も投入した病名と入院のきっかけとなった病名が同一かそれ以外で件数を集計しています。
  • ◆ 解説
    当院においては、発症率は低く抑えられています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の
肺血栓塞栓症の予防対策の実施率 ファイルをダウンロード

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母) 分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
727 692 95.19%
◆解説
肺血栓塞栓症は、肺動脈に血栓(血の塊)が詰まる病気です。長時間同じ姿勢をとることにより、下肢などの静脈にできた血栓が血の流れに乗って肺まで運ばれ発症します。手術後や長期間の臥床時に発症しやすいとされています。肺血栓塞栓症は突然死を引き起こす可能性があり、リスクレベルに応じた予防対策が非常に重要です。
当院では、術中術後は装着可能な患者さまには弾性ストッキングの着用や逐次型空気圧マッサージ器(フットポンプ)などを用いて下腿静脈の血栓予防に努めています。また必要により、術前に超音波検査で下肢の静脈血栓の有無を確認しています。
※リスクレベルが「中」以上の手術:「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に準ずる

血液培養2セット実施率 ファイルをダウンロード

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
713 704 98.74%
◆解説
血液培養とは感染の原因菌を特定するために行われる検査です。コンタミネーション(接種部位の皮膚の常在菌等の原因菌以外の混入)の鑑別、また原因菌の検出率を上げるために2セット採取することが推奨されています。
当院では血液培養の2セット提出を基本とし、1セット提出があった場合には提出状況の確認を行い、2セット提出の必要性についてフィードバックを行うことで適切な血液培養検査の利用に取り組んでいます。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率 ファイルをダウンロード

広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数(分母) 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
438 308 70.32%
◆解説
広域スペクトル抗菌薬とは幅広い種類の細菌に効果のある抗菌薬です。便利な反面、過剰な使用は、抗生剤が効かない「薬剤耐性菌」の発生につながり問題となっています。抗菌薬適正使用には正確な微生物学的診断が重要であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
当院では、「抗菌薬適正使用支援チーム」(AST:Antimicrobial Stewardship Team)が検査結果に基づいた適切な抗菌薬選択の重要性について周知し、広域スペクトル抗菌薬使用例を含めた細菌感染症の治療開始時は細菌培養提出の推奨を行うことで、抗菌薬適正使用を目指した細菌培養実施率の向上に取り組んでいます。


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