命の危機が迫ったとき、多くの人は自分の意思を伝えることができなくなると言われています。
もし事前に希望を伝えていなければ、「本人はどうしたかったのか?」と悩み、家族や医療従事者は最善の判断をするのが難しくなるでしょう。
家族が苦渋の決断を迫られ、心の負担になることもあります。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)は、"もしもの時"に患者さまが望む医療やケアについて、患者さま本人を主体として、ご家族や医療・介護の専門職が繰り返し話し合いを重ねて、患者さまの意思決定を支援するプロセスのことです。これにより、患者さまが意思決定能力を失った場合でも、事前に話し合いで決めた治療方針に従って本人の意思に沿った医療やケアを選択することができます。
愛称として 「人生会議」とも呼ばれています。
■詳細はリーフレットをご覧ください
ACPでは、以下のような内容について話し合います。
話し合いは1回で終わるものではなく、患者さまの健康状態や
考え方の変化に応じて、何度でも見直すことが大切です
当院ではACPチームを立ち上げ、患者さまやご家族が安心して人生の最終段階における医療やケアの選択ができるよう支援する活動を行っています。ACPチームでは、医師・看護師・ソーシャルワーカーなど多職種が連携し、話し合いのサポートをしています。
当院で使用する「人生会議 ACP アンケート」は、患者さまが希望する医療やケアを書き留めておくためのもので、外来受診時や入院中にお渡しし、お話を伺うことがあります。
また患者さまやそのご家族の意思決定を支援するためのガイドラインを作成しています。