我が国において、2型糖尿病や内分泌疾患(特に甲状腺疾患)は、一般内科外来にて最も頻度の高い疾患群に属し、将来どの科を選択するにおいても、その疾患の基本的概念を知り、検査、治療方針を立てることは、非常に重要かつ必須と思われる。従って、1カ月間、専門医2名の指導体制のもと、糖尿病内分泌領域疾患の基本訓練ができるように、指導プログラムを作成した。当院は、脳血管障害、循環器疾患の救急医療に特に力を入れており、そのため、糖尿病などの生活習慣病を背景に持っている患者様が非常に多く、当院にて糖尿病の研修をすることは、豊富な患者様を経験できるという意味において、とりわけ有用であると考える。2016年1月、当科は、日本糖尿病学会教育認定施設の認定を取得。当科での研修は、初期研修としてもふさわしいと考える。当科にてカバーできる疾患は、糖尿病領域(1型糖尿病、妊娠糖尿病などを含む)、代謝領域(脂質異常症、高血圧、高尿酸血症)、内分泌領域(甲状腺疾患、下垂体、副腎、副甲状腺)など非常に幅広く、この領域を専門とする場合は、研修は必須であると考える。
【研修スケジュール】
特にレポートなどを実施しない方針であるが、新患患者様のアナムネーゼ、入院患者のプレゼンテーション、退院サマリーなどを通じて、指導医による評価を行う。