※以上の麻酔管理は、指導医師の指導のもとに、手術部看護師、臨床工学技士と協力して行う。麻酔科研修における主な課題の一つは、患者の生命と安全を守ることにあり、患者の代弁者として、細やかな管理に心掛けるべきである。
麻酔および疼痛管理の一般原則と基本技術の習得。呼吸、循環、代謝を中心とした生命の管理の基本と基本技術の習得。患者の見方、とらえ方を習得する。
※基本手技→脈拍・血圧測定、静脈路確保(四肢:20G、16G、18G)、動脈血採血(観血的動脈圧測定)、持続導尿、気管挿管法(経口)、用手人工呼吸、人工呼吸器の操作、換気量測定、体温測定(直腸、食道、鼻腔)、クモ膜下腔穿刺
麻酔に関する基本的な知識、技術を習得し、リスクの少ない症例について上級医とともに麻酔管理を行う。
朝 | 午前(麻酔) | 午後(麻酔) | |
---|---|---|---|
月 | 8:00〜 術後回診 8:15〜 クルズス 8:30〜 症例カンファレンス |
呼吸器外科 整形外科 外科 |
整形外科 外科(心外カンファ) |
火 | 8:00〜 術後回診 8:30〜 症例カンファレンス |
乳腺外科 心臓血管外科 消化器外科 |
心臓血管外科 消化器外科 |
水 | 8:00〜 術後回診 8:30〜 症例カンファレンス |
外科 脳神経外科 整形外科 |
外科 脳神経外科 整形外科 |
木 | 8:00〜 術後回診 8:30〜 症例カンファレンス |
呼吸器外科 心臓血管外科 整形外科 |
乳腺外科 心臓血管外科 整形外科 |
金 | 8:00〜 術後回診 8:30〜 症例カンファレンス |
形成外科 整形外科 外科 |
形成外科 整形外科 外科 |
土 | 8:00〜 術後回診 8:30〜 症例カンファレンス |
整形外科 脳神経外科 外科 |
整形外科 脳神経外科 外科 |
経験目標の達成度を指導医とともに点数化する。(100点満点)
研修修了時。
全身の観察、バイタルサイン | 術前診察、術中の患者観察 |
頭頚部の診察と記載 | 術前の気道の評価、喉頭展開時、甲状腺の状態 |
胸部の診察と記載 | 術前、術中、術後 |
一般尿検査 | 術前評価 |
便検査 | 術前評価 |
血算・白血球分画 | 術前評価、術中 |
血液型判定、交差適合試験 | 術前評価 |
心電図(12誘導) | 術前評価、時に術後 |
動脈血ガス分析 | 術前評価、術中術後採血 |
血液生化学 | 術前評価 |
肺機能検査(スパイロメトリー) | 術前評価 |
超音波検査 | 術前評価、術中経食道心エコー |
単純X線 | 術前評価、時に術後 |
気道確保 | 麻酔導入時 |
人工呼吸 | 麻酔導入時 |
圧迫止血法 | 動脈、中心静脈ライン抜去時、採血時 |
静脈確保 | 麻酔中 |
採血法(静脈、動脈) | 麻酔中 |
腰椎穿刺 | 穿刺だけ(脊椎麻酔) |
導尿法 | 麻酔中 |
胃管の挿入 | 麻酔中 |
局所麻酔法 | 麻酔中 |
気管挿管 | 麻酔中 |
輸液、輸血 | 麻酔中 |
周術期の麻酔管理を通じて、呼吸・循環・代謝に代表される生理機能を理解し、将来どの専門科に進んでも役に立つ全身管理の基本的な知識と技術を習得することを目的とする。なお当院の全身麻酔は、全静脈麻酔(TIVA)を基本とする。
手術症例を通じて、全身麻酔、硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔、各種神経ブロックの基礎を理解し、臨床医として必要な基本的臨床能力を身につける。
基本的に指導医とマンツーマンで周術期管理(全身麻酔、硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔、神経ブロック)を行う。
8:30~9:00 | 9:00~17:00 | |
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月 | 麻酔準備 術前検討 |
臨床麻酔実施研修 術前回診 術後回診 術後検討 |
火 | ||
水 | ||
木 | ||
金 | ||
土 |
評価表に従い自己評価と指導医による評価を行う。評価はA、B、Cの3段階とする。
麻酔科研修が終了した時点で評価を行う。