消化器科センターとして外科と一緒のチームを組み診療に当たっており、消化器疾患の効率的な研修が行える。一般的な消化器疾患の病態を理解し治療法を修得する。各種内視鏡検査(GS・CS・ERCPなど)、内視鏡治療やIVRの基礎知識を身につけ、技術を修得する。また、緊急内視鏡症例(特に止血術)も多く、技術と判断力を磨く事ができる。劇症肝炎や重症膵炎などICU管理を必要とするような疾患において、全身管理や血液浄化の技術を学ぶ。他科との連携が緊密であり専門知識が必要な際はJUST TIMEでアドバイスを得ることができ、広い範囲にわたり深い知識を得ることが可能である。
経験すべき診断法、検査法、治療法、病態、疾患、予防について具体的な内容を以下に示す。
各項目にあげた、A、Bは以下の内容を意味する。
A: 必ず経験すべきもので、十分に理解、把握すべきもの
B: 経験することが望まれ、概略の理解と把握が必要なもの
A:悪心・嘔吐、おくび・げっぷ、嚥下困難、むねやけ、腹痛、体重減少、体重増加、全身倦怠感、食欲(思)不振、便通異常、浮腫、不眠、腹部膨満、吐血、下血、下痢、便秘、鼓腸、黄疸、腹水、腹部腫瘤
A:基本的薬物治療、輸液、輸血、中心静脈栄養、経腸栄養、胃洗浄、胃ゾンデ挿入
B:中心静脈穿刺 (×)、腹水穿刺(×)、経管栄養、浣腸(×)
A:Mallory-Weiss症候群、食道裂孔ヘルニア、急性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、感染性腸疾患、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、イレウス、腹膜炎、胃上皮性腫瘍(良性腫瘍、癌)、大腸上皮性腫瘍(良性腫瘍、癌)、急性腹症、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝、原発性肝癌、転移性肝癌、胆石症、胆嚢炎、胆管炎、胆嚢癌、胆管癌、急性膵炎、慢性膵炎、膵膿胞、膵癌
B:食道潰瘍、食道憩室、食道上皮性腫瘍(良性腫瘍、癌)、食道非上皮性腫瘍(粘膜下腫瘍、肉腫)、Barrett食道、アカラシア、食道・胃静脈瘤消化管ポリポーシス、消化管悪性リンパ腫、MALTリンパ腫、劇症肝炎、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害、代謝性疾患に伴う肝障害、良性肝腫瘍
担当指導医の下で、上記内容を研修する。
午前 | 午後 | ||
---|---|---|---|
月 | 病棟回診 | 検査 | 症例カンファレンス |
火 | 外来研修 | 病棟回診 | |
水 | 検査 | 検査、病棟回診 | |
木 | 検査、外来研修 | 病棟回診 | |
金 | 病棟回診 | 検査 | 症例カンファレンス |
土 | 外来研修 | 症例検討会 | 合同カンファレンス |
当院研修プログラム評価法により、研修修了時に評価する。
手技の実施による試験は、指導医が単独での実施が可能な技量かどうか適宜行い、実地の中で判断する。受け持ち症例のプレゼンテーションは、カンファレンスの中でその都度実施する。レポートによる評価は、その都度指導医より評価し、完成まで指導を受ける。症状によるレポートは経験した日に完成させ、その週の中で指導医より指導を受け、症例のレポートは、研修終了の2週前までに指導医の指導を受けるようにする。入院要約は、退院時までに完成させ指導医より指導を受ける。研修終了週には評価表による総括評価を行う。